これから実習を始める学生さんや春から新人看護師として働き始める方も大体皆さんメモ帳を持ち歩くと思います。
病院で教えてもらった内容をメモするだけでなく、先輩看護師に何かを聞かれたときに答えられるようにまとめておくと実習でも教務でも役立てることができます。
「正直受け持ち患者さんが決まるまでどんな内容をまとめておけば役立つのか分からない!」
そんな方のために今回はどんな患者さんを受け持っても役立てられるメモ帳の内容についてお伝えしていきます。
解剖生理
「解剖生理」といっても多すぎて何を勉強しておけばいいのかな?と思われる方も多いと思います。
個人的にどの科においても勉強しておくと役立つと感じるものは以下の5つ
- 心臓の構造と主要な血管の走行
- 肺の構造と呼吸の仕組み
- 腎臓の構造と働き
- 肝臓の働き
- 消化管の構造と働き
もちろんそのほかの内容についてもまとめておいて損はありませんが、忙しい中で最低限と聞かれればこの辺りだと思います。
上記の5つはどの科の患者さんであっても絶対に把握しておくべき内容ですし、実習でも1年目でも必ず役立つ内容です。
先輩看護師にも聞かれやすい内容ですので必ず学習し、ふと思いつかなくてもメモを見て答えられるようにしておきましょう。
バイタルサインの基準値
そりゃ当然でしょ?頭に入ってるのが当たり前でしょ?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、意外と聞かれて答えられない人もちらほら。。。
頭では覚えていたつもりでも怖い先輩に聞かれたらついうっかり出てこないこともあるかもしれません。
実習でも1年目でも報告するときに必ず聞かれるのはバイタルサイン。
患者さんの異変が数値としてすぐ分かるため確認しておく必要があります。
また、先輩看護師に報告する際にバイタルの数値だけを報告するのでは報告として不十分です。
例えば、、、

午前中のAさんのバイタルは体温37.8度、血圧109/63、脈拍90回/分でした。体温と脈拍が少し高めでしたが、本人も元気そうで問題ないと思います。

何をもって問題ないと判断したの?どんな時に体温と脈拍は上がるの?そこから予測される疾患は何がある?他の検査値は見たのかな?そもそも普段の数値はどれくらい?元気そうと思っても発汗や胸部症状はない?
となるわけです。正直ここまで一気に詰められると泣きたくなりますがこのような報告を受けた時には先輩たちの頭の中はそれだけ?となってしまうわけです。できれば、、

午前中のAさんのバイタルは体温37.8度、血圧109/63、脈拍90回/分でした。脈拍は普段から80~90前後のため普段と大きく変化はありませんが体温が上がっているのでクーリングで対応しています。白血球やCRPの数値も上がっており感染の可能性もありますが、現在自覚症状はありません。Aさんの疾患からは○○のリスクもあるので引き続き注意深く観察していきます。
ここまでの報告ができれば先輩たちもキツく詰めてくる可能性は低いです。
初めてだとなかなかできないと思いますが、いずれできるようにしておくためにも基準値だけでなく、異常値になったときにどのような可能性があるのかまで調べておくようにしましょう。
検査値の基準値
検査データも沢山ありますね。
その中でも特に新人さんや学生さんが把握しておくと役立つデータは
- RBC、Hb、Plt(貧血系)
- CRP、WBC(炎症系)
- BUN、CRE(腎機能系)
- TP、Alb(栄養状態系)
- BS、HbA1c(血糖値系)
これらは最低限把握しておくと後々楽になります。
実際に沢山の患者さんをみてきて思うのは、大体どの患者さんにも既往にDMやCKDがあったり、入院中に貧血傾向になったり、何かに感染したり。。。
新人さんや学生さんが受け持てるのは比較的状態が軽い患者さんが多いですが、多くの患者さんに共通してくる内容です。
もちろんその他のデータもとても大切ですが、まずは上記の内容は覚えておきましょう。
また、バイタルサインの基準値同様、異常値になったときにどのような可能性があるのかまで調べておくことが大切です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
学生さんも新人さんも忙しい中で勉強するのはとても大変。
限られた時間の中で最低限押さえておくべきポイントをメモ帳にまとめておくことでその後のアセスメントに繋げられると思います。
この内容が少しでも役立てば幸いです。
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